リアデフのオイルシールを交換

メンテナンス

最近ジムニーを走らせているとなんだかオイルの匂いがするなと思うことが時々あり、エンジンオイルなどを確認しても特に異常がないので、昔からオイルのような機械って感じの匂いのする車だったので気のせいかなと思っていました。
何気なく駐車場で車の下を覗き込んだらオイルの臭いの原因を発見!

赤い色のオイルが漏れた跡がしっかりと残っていました。
赤色のオイルはデフに入れているギアオイルの色なのですぐに車体の下に潜り込んで確認してみる。

リアデフのシールから漏れたオイルがプロペラシャフトの回転で飛び散り、ボディの裏とマフラーにべっとり付着していました。最近感じていたオイルの臭いの原因はマフラーに飛び散ったデフオイルが加熱された臭いのようです。

リアデフのシールを交換

交換に必要な部品

純正品番 27375-60A00 ナット,ユニバーサルジョイント
純正品番 09283-40027 オイルシール

ナットは後で詳しく解説しますが、ナットの一部を潰して緩み止めにしているので再利用せずに新品に変えることをお勧めします。

交換に必要な工具

交換するには道具が必要。今回私が使った工具を紹介します。
ハンマー
ラチェットハンドル
ソケット 24mm 27mm
タガネ
ギアプーラー
プラスチックハンマー
マイナスドライバー
12ミリのスパナ2本
インパクトドライバー

オイルシールの交換方法

プロペラシャフトとリアデフを切り離す

まずはじめにリアのプロペラシャフトとリアデフを切り離します。
12mmのスパナを使用してプロペラシャフトとリアデフのフランジにあるボルトを4本取り外します。ユニバーサルジョイントがあるのでラチェットが使えないのでスパナを使用します。
プロペラシャフトとリアデフのフランジは位置が変わっても影響はないですが整備の癖でマーキングしています。

ボルトを全て取り外したらプラスチックハンマーでジョイントの部分を叩いてみます。
多分外れないと思うので、フレームからロープでプロペラシャフトを吊って、エンジンをかけてギアを1速に入れてブレーキをしっかり踏んだままじわっとクラッチを繋げます。そうするとゴン!という音とともにぷをペラシャフトが外れます。
ロープで吊ったのは外れたシャフトが地面に落ちないためです。

外れたプロペラシャフトは邪魔にならない方向へ曲げてロープで固定しておきましょう。

リアデフのフランジを取り外す

フランジのナットを外す

今回のリアデフのオイルシールの一番の難所と言っても良いナットの取り外しです。
リアデフのフランジを締め込んでいるナットは軸の切り欠きにナットの頭をつぶして緩み防止としています。
使用するスパナのサイズは27mm
このつぶしている部分があるおかげでなかなか緩みません。

つぶしてある場所をタガネやポンチで起こして緩めようと思ったけど、起こすことができなかったのでボックスレンチにパイプを継ぎ足して回そうとしたけど回すことができませんでした。
なのでこの日は作業を諦めて後日友人にインパクトを借りて再チャレンジしました。

マキタの40Vの強力なインパクトのパワーのおかげでビクともしったナットがあっという間に外れました。

デフオイルを抜く

ナットが外れたらデフオイルを抜きます。
他のブログなどの記事ではデフオイルを最初に抜いていることも多いですが、デフオイルを抜いてナットが外れなかったら車を走らせることができなくなるのでナットが外れてからデフオイルを抜くようにしたほうがいいと思います。
もしナットが外れなくてもデフオイルを抜いていなければプロペラシャフトを繋げばまた走らせることができます。

フランジを取り外す

デフオイルを抜いたらフランジを取り外します。
ギアプーラーをかけてフランジを引っこ抜きます。この時もインパクトレンチで一気にガガガッといくと楽チンです。
安いギアプーラーはインパクトを使うと曲がってしまうので根気よくスパナで締め込んでいきましょう。

オイルシールを取り外す

フランジが取れたらオイルシールを取り外します。
シールと軸の間にマイナスドライバーを入れてグイッとこねるとシールが外れます。

新品と古いオイルシールを比べてみる

古いオイルシールはぱっと見は悪くなさそうでしたが、シールのリップの部分が硬くなっていたのでおそらく軸との間にわずかな隙間ができてオイルが漏れたと考えられます。
新品と古いシールを見比べると形状が若干変わっていました。
古いシールはリップが2枚なのに対して新品のシールはリップが3枚になっています。
リップの大きさも新品の方が大きくなっています。
見比べてみると新品の方がオイルが漏れにくいように改良されているのがわかりますね。

フランジ側のシールの当たり面は摩耗による傷もなく綺麗な状態でした。

シールを組み込む

シールを組み込む前にシールの外側に薄くグリスを塗っておきます。
本当は適正なグリスがあると思いますが手持ちのグリスを塗ってます。

シールを入れ込む際はシールの外側にあるリップを絶対に叩かないように注意して入れ込みます。
リップが変形するとそこからオイルが漏れてしまいます。

古いシールを当てものにしたり、角材を当ててみたりと工夫して入れ込みます。
ネットで見てみると塩ビのパイプがちょうど良い治具になるそうなのでそちらをお勧めします。

フランジを入れてナットを締めこむ

シールが入ったら軸に薄くグリスを塗ってフランジを入れ込みます。
プラスチックハンマーで均等に叩きながら軸のネジ山が出てくるまで入れ込みます。

新品のナットと古いナットを比べて見ます。
古いナットはナットと平ワッシャーがあるのに対して、新品はフランジ付きナットになっていますね。新品のナットをつける時には平ワッシャーが不要になります。

ネジにナットをかけたらインパクトやスパナ等でしっかり締め込みます。
もう締まらないというところまで締めたら、ボルトの切り欠きの位置でナットの上の部分をタガネで叩いて緩み防止をします。
これを忘れるとナットが緩んでしまう可能性があるので絶対に忘れにようにしましょう。

プロペラシャフトを取り付ける

フランジを取り付けたらプロペラシャフトを取り付けます。

デフオイルを入れる

プロペラシャフトの取り付けなどすべての作業が完了したらデフオイルを入れます。
使用したオイルはTOYOTA HYPOID GEAR OIL です。
灯油ポンプを使ってシュポシュポと入れて溢れてきたら適量です。

まとめ

古い車だからオイルの滲み程度なら見逃してきたけれど、地面にシミができるようなオイル漏れは見逃せず今回はリアデフのオイルシールを交換しました。
作業の難易度はさほど難しくないですが、フランジを止めているナットが緩むかどうかがポイントです。
インパクトドライバーやエアツールがないと緩めることは難しい気がします。
チャレンジする際は工具をしっかり揃えてからチャレンジして下さいね。

それでは素敵なジムニーライフを!

コメント

タイトルとURLをコピーしました